2010年01月24日

【観た人にしか伝わらないネタバレ映画レビュー】

『マーターズ』(2007年 仏・加)

マーターズ.jpg
(C) 2008 Eskwad - Wild Bunch- TCB film

『マーターズ』
2007年 フランス・カナダ作品
原題:MARTYRS
監督:パスカル・ロジェ
製作:リシャール・グランピエール
出演: モルジャーナ・アラウィ、ミレーヌ・ジャンパノイ  他

----あらすじ----
◆70年代初頭のフランス。行方不明だった少女リュシーは、傷だらけで衰弱しきった姿で路上を彷徨っているところを発見される。彼女は廃虚となった食肉処理場で何者かによって長い間監禁・拷問・虐待されており、そこから自力で脱出したのだった。ただし性的虐待の痕跡はなく、目的は不明のまま。一体、誰が?なぜこんなに惨いことを…?
◆15年後のある朝、森に囲まれたごく普通の家庭の玄関で呼び鈴が響く。家主が屋敷の扉を開くと、そこではリュシーが猟銃を構え立っていた。自分を虐待した者たちを見つけたと思った彼女は、復讐を遂げようと引き金を引く。一瞬で血の海に沈む家族。
◆成すべきことを終えたリュシーから電話を受け、屋敷に向かった親友のアンナは、邸内の惨状に思わず目を背ける。死体を処理し、立ち去ろうとする二人だが、そこで恐ろしいものを目にする…


以下はこの映画に対するコメンタリーとなります。
ネタバレ(画像付き)なので注意してください!


A: どうもはじめまして、Aです。

B: はじめまして、Bといいます。

A: さぁ、記念すべき最初の映画レビュー作品は『マーターズ』。

B: 初回なのにとんでもない作品のレビューから行いますね(汗)。

A: らしいんじゃないかな。やっぱこれくらいガツンとした作品からレビューしなきゃだめでしょ。

B: はぁ・・・そうですか。ではさっそく本編を振り返りましょう。

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B: まずは少女が脱走するところからです。何かとんでもない事が起こりそうな気配がプンプンする嫌なシーンですね。

A: このカットはバイクか車にカメラを固定して撮影したんだろうね。手ブレがない安定した構図なので、ぎこちない足の運び具合がより強調され、長い間ろくな運動もできず監禁され少女がどれだけの苦痛に耐えていたのかひしひしと伝わってくる。

B: そうですね、痛みがしっかりと伝わってきます。その後、少女は行方不明になっていたリュシーだと分かり施設で保護され成長していきます。施設ではアンナという友達もでき、平穏な生活が続くかと思いましたがリュシーはある幻覚に悩まされていました。そして15年後・・・何気ない家族の食卓風景で始まります。

A: 母親が泥だらけになって水道管の修理とは実に不気味だ。いかにも怪しい家族って感じだな。

B: 確かにここでの水道管の修理は不自然すぎますね。ただ、後にこの穴が上手く利用されますよね。

A: 後半のシーンのことを考えて、あえてこの不自然なシーンを入れたんだろうね。

B: この数分後、家族たちはリュシーによってライフルで次々に殺されていきます。

A: それもこれもリュシーはある幻覚にずっと悩まされていたから。その幻覚は監禁されていた15年前、あの現場で目撃してしまった女性の成れの果ての姿だった。ここの展開は上手い!度重なるショッキングなシーンにひとまず結論を与えて、観ている側の混乱を一度落ち着かせている。ほんとここまで急な展開すぎて何が何だかわからなかったからね。

B: 現場にかけつけたアンナはそんなリュシーを温かく見守ります。落ち着きを取り戻すリュシーでしたが、また幻覚に操られるように自分の体を傷つけ、そして・・・

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A: ここは思いっきりダリオ・アルジェントを意識してるね。イタリアンホラーのような幻想的なシーンだな。

B: そうですね。このシーンは監督の思い入れが強く入っていますよね。

A: そしてこの後、一人取り残されたアンナはこの家の秘密を知ってしまう。その秘密とはこの家には地下室が存在し、そこではものすごい拘束具を身にまとった女性が監禁されていたこと。

B: そうですね。まさかこんな展開になっていくとは思いませんでした。このあたりのシーンはショッキングな映像の連続なので、ここでは画像は載せない事にします。ご自分の目で確かめてください。

A: ホラー映画慣れしている私でも、ここのシーンは気味が悪かったな。拘束具の留め金が頭に食い込んでいて、それを外すシーンなんかは実に痛々しかった。

B: あんまり言わないでください。思い出すだけでも気持ちが悪いです。さっさと次に行っちゃいましょう。

A: 地下に監禁されていた女性もリュシーと同じく幻覚に悩まされてしまっていた。

B: リュシーと同じようにはしたくないとアンナは一生懸命に介抱しようとしますが・・・ここでまたまた衝撃の展開です!

A: そう。ある組織に女性は撃ち殺されてしまう。それは殉教者を自分たちの手で作り出し、死の世界を聞き出そうとするマドモワゼル率いる闇の組織だった!

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A: 彼らは、監禁し虐待を与え人が人としてあるべき姿を失わせることで、人は不死身の存在になり生きたまま死の世界を見ることができると信じていた。

B: アンナはこの組織に捕まってしまいます。こうなってくるともう最悪のシナリオですね。

A: さすがにこうなってしまってはアンナも同じ目に遭わされるのは必至だね。

B: ここからはアンナに対して虐待が行われていきます。鎖で拘束され、得体の知れない食べ物を食べさせられ、度重なる暴力を受け、日に日にアンナは衰弱し絶望の淵に立たされます。

A: やがてアンナにリュシーと同じく幻覚が現れるようになる。しかしリュシーの症状とは大きく違っていた。アンナが見た幻覚はリュシーであり、アンナにこう言うのだった。「恐怖心を取り除くために身をゆだねるの・・・」と。

B: ここから衰弱しきったアンナは大きく変わりますよね。すべてを受け入れるようになります。そしてとうとう虐待は終わるのですが、なんと次のステップなるものが存在したのです。

A: そう。アンナが不死身の体を手に入れたかどうかの最終段階。信じられないことをさせられる。それは、顔以外の全身の皮膚を剥ぎ取ってしまうことだった!

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B: もうここは痛々しいなんてものでは言い表せないですね。

A: この姿を見て『インビジブル』を思い出してしまったのは私だけだろうか。こんな姿にさせられてタオルをかける意味はまったくないぞ!

B: ん〜、そんなツッコミが入ってしまうとは・・・Aさんやっぱり視点が違いますね。

A: ま、その後ちゃんとタオルは取られ、よく分からん透明なベッドに寝かされる。若い女優のヌードシーンだけど全く興奮せん!

B: そしてとうとうアンナは殉教者になり、死の世界を見ましたね。その後、慌てて現場にかけつけたマドモワゼルに見てきたことを告げます。

A: 小声過ぎて全然聞き取れん!ボリューム上げても無理だった。

B: Aさん、わざわざそこまでしなくても・・・

A: この後がおもしろい。家に闇の組織一同が集まってくる。そして部屋の向こうにいるマドモワゼルに男が問いかける。「別の世界をはっきりと見てきたんですよね?」と。

B: マドモワゼルは落ち着いた表情で、「疑いなさい」と告げピストルで自らの頭を撃ち自殺します。そして最後はアンナの表情のアップでエンドロールです。

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A: Bくん、最後の意味どう思う?

B: そうですねぇ、「疑いなさい」てことは別の世界はまったく存在しない?てことですかね。マドモワゼルは今まで人生を捧げてまで信じてきたことが何だったのかと絶望から自殺を図ったのかと。。。

A: そっか。確かに一般的に自殺は絶望を表しているよね。ただ私は君とは逆の意見で、今すぐ死の世界に旅立ちたいほど別の世界はこの世よりいい場所だとアンナから聞かされたのかもしれないなと思ったよ。

B: なるほど。たしかに死の世界がよくない場所だと思ったのならすぐに死のうとは思わないですよね。果たしてどっちの解釈が正しいのでしょうか。
・・・ということで、初回の『マーターズ』いかがだったでしょうか。皆さんは結末をどう解釈しますか?
次はどんな作品でしょう、楽しみです。また次回お会いしましょう。

A: じゃあ、また。



↓今回のコメンタリー作品

マーターズ


↓コメンタリー中に登場した映画作品紹介
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posted by はるさめ at 22:43 | TrackBack(3) | ホラー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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「マーターズ」
Excerpt: もう、なんつったらいいのか…。すっげぇ〜! ひっでぇ〜!
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Tracked: 2010-02-14 07:52

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マーターズ (2007年)
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